カバートランスアクスルを検討段階の3D・図面から製作。2.5Wでアルミ鋳造品を納入。

3Dモデルの設計が遅れている。素材納期まで2.5W、加工品納期まで1Wと差し迫る状態・・・
お客様からのご要望
カバートランスアクスルリア(アルミ鋳造品)の3Dモデル設計が遅れている状況で、素材納期まで2.5W、加工品納期まで1Wと差し迫っている。
検討段階の3Dモデル・図面を支給するので、なんとか2.5Wで素材を納めてほしい。
ご要望の背景
過去にもカバートランスアクスルリアの納入実績があり、かつ鋳造欠陥の対策も評価いただいておりました。
仮3Dモデルの段階で納期がないこと、また肉厚(2.2±0.5)・黒皮公差(ボスピッチ間±0.2)など品質的にも難易度が高いことから、無理を承知の上で実績のある自社を選んでいただきました。
ご要望に対する実現方法

お客様の希望納期に沿うためには、正式図が出図されからの動きでは間に合わないと判断し、仮モデルの状態から製作を進め、正式図出図後に変更箇所を部分的に差し替える形で納期を短縮しました。
ただし、納期だけではなく、品質確保が絶対条件であり、正式図出図までの間に各工程ごとに実施できることを検討しました。(下記参照)
①木型製作・・・仮モデルでのCADモデリングは木取りまでの作業とし、正式図出図後に
モデル差替え~NC加工の段取りを組む。
②鋳造方案・・・仮モデルで鋳造解析を実施し、正式データ出図までの間で鋳造方案を決める。
③加工基準・・・加工メーカーと加工基準のセッティングを行う。
その際、加工基準の管理方法を事前に検討し、加工メーカーと情報共有する。
④製品保証・・・黒皮寸法公差が厳しい箇所や素材の歪管理が必要な箇所を洗い出し、素材治具の検討を行う。
⑤形状確認・・・仮モデルの状態での図面と3Dモデルの不備、および型割による駄肉設定の
事前打ち上げを行い、木型データに盛り込む。
結果
仮モデルの状態から正式モデルが出図されるまでの期間をうまく活用し、納期を確保しつつ、確かな品質でアルミ鋳造品を納入することができました。
お客様からの評価・感想
まず、正式図リリースから1.5Wという早さに驚きましたが、品質にも問題がないことが分かり、エンドユーザー様まで高い評価をいただいたと大変満足していただきました。